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歯並びと高齢者の時の歯の残り方

高齢になると歯の本数が減っていきます。具体的に何本くらいの歯が残っているのでしょうか。歯並びと高齢者の歯の残り方にはどのような関係があるのでしょうか。

高齢になると歯が減少する

高齢になると歯の本数が減っていきます。厚生労働省が発表している歯科疾患実態調査では1人平均喪失歯数(永久歯:15 歳以上)について、以下のような数値が発表されています。

年齢階級1人平均喪失歯数
15~19歳0.0本
20~24歳0.3本
25~34歳0.4本
35~44歳0.6本
45~54歳1.4本
55~64歳3.0本
65~74歳6.0本
75~84歳11.2本
85~105歳14.1本

年齢が上がるにつれ、喪失歯数が増えているのがよくわかる数値です。44歳まではほぼ全部の歯がある状態ですが、以降年齢を重ねるにつれ、喪失歯数が増えていきます。人間が、本来持っている歯の数は28本です。喪失歯数を引いた数が残った歯の本数ということになります。

人が歯を失う2大原因は歯周病と虫歯といわれています。歯周病はサイエントキラーとも言われる、静かに進行する病気で高齢になるほど悪化しがちです。虫歯も治療すれば問題ないものが、高齢となると加齢や歯周病の影響により歯根部分が露出し歯が抜けやすくなります。また、詰め物や被せ物の周辺では二次虫歯といわれる、以前治療した歯がもう一度虫歯になることもあります。加齢により歯のエナメル質は薄くなります。 虫歯菌の働きが活発となり、若い頃より虫歯が悪化しやすくなっている人もいます。

年齢を重ねても、歯の本数を維持しようという運動が行われています。1989年(平成元年)より厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進した8020運動(ハチマルニイマル運動)です。少なくとも20本以上自分の歯があれば、 ほとんどの食物を噛みくだくことができるので、80歳になっても、歯の本数を20本以上維持しようという運動です。運動の結果もあるのか、目に見える形で80歳以上で20本以上の歯を有する人の割合が増えています。

・80歳で20本以上の歯を有する者の割合

平成5年(1993年)10.9%
平成11年(1999年)15.3%
平成17年(2005年)24.1%
平成23年(2011年)38.3%
平成28年(2016年)51.2%
令和4年(2022年)51.6%
※75 歳以上 85 歳未満の 20 本以上歯を有する者の割合から推計

令和4年の調査結果では、51.6%と約半数の人が80歳になっても自分の歯が20本以上あるという結果になっています。

参照)厚生労働省 令和4年 歯科疾患実態調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-17b.html

参照)内閣府ホームページ 高齢化の状況
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/s1_2_3.html

歯並びと高齢者の時の歯の残り方の関係

80歳で20本以上の歯を維持している人はどのような習慣があるでしょうか。歯磨きや健康的な生活という背景もありますが、歯並びの良さも関係があるという発表がありました。
8020を達成した人は、正常咬合といわれる正しいかみ合わせで、歯並びが良い状態の人が多いそうです。

また、年齢を重ねると、かみ合わせが悪くなり、「かみにくい」と訴える人が高齢者に多いという発表もあります。厚生労働省が実施している「国民生活基礎調査」では3年に1回、国民の健康に関連する事項についても調査が行われています。何かしらの症状による訴えを示す有訴者について、歯科関係では「歯が痛い」、「歯ぐきのはれ・出血」、「かみにくい」の3項目が調査されていますが、このうち「かみにくい」との訴えを示す者は、高齢になると増え、75歳以上の後期高齢者の場合、50代前半の人の6倍以上となっています。「かみにくい」と訴えている人を減らしていくことが、歯科口腔保健の課題のひとつとなります。

食いしばりと歯ぎしりによる負荷により、加齢のため歯並びが悪化することがあります。実は、歯並びは残存歯数と関係があると言われています。年齢を重ねても健康な歯を残すために、歯並びの良さも重要だという事がうかがえます。

参照)Dental Prescaleを用いた8020達成者の咬合調査
https://ir.tdc.ac.jp/irucaa/bitstream/10130/178/1/105_154.pdf

参照)これからの8020 | 8020達成のために | 8020推進財団
https://www.8020zaidan.or.jp/achieve/future.html

綺麗な歯並びにしたい

歯並びは自然とよくなりません。歯並びを綺麗にするには矯正する必要があります。矯正はいくつからでも始めることができます。矯正治療に年齢制限はありませんが、高齢者の方で矯正できないといわれたという人もいるかもしれません。矯正をするためには、良好な歯の健康状態と、歯を支える顎の骨がしっかりしていることが必要です。口腔内環境が整っていないと、矯正が難しいと言われることがあるかもしれません。

矯正治療は見た目をよくするために行うものと考える人もいるでしょう。確かにアメリカなど歯並びの良さが育ちの良さともいわれ、歯並びの良さがステータスの世に扱われる国もあります。ただ、歯並びを整える効果は、単に綺麗に見せるだけではありません。歯の残り方にも影響歯が残ることは、口内の健康だけでなく、身体の健康にも影響を与えるのです。長く健康な身体を維持したいなら、歯の健康に目を向けることも大切になります。

習志野市・京成大久保駅の歯医者シエルデンタルクリニック

シエルデンタルクリニックは千葉県習志野市大久保にある歯科医院です。20台停められる広々とした駐車場に加え、クリニックはバリアフリーです。ベビーカー、車いすの方でも負担なく受診していただけます。患者様にとっての利便性を最優先に設計しています。お車での通院はもちろん、京成本線 京成大久保駅より徒歩8分の場所にあるので、電車での通院も可能です。

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